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血液検査結果の見方

3月11日(土)に第38回健康づくり教室が「血液検査結果の見方」と題して開催されました。診療所や病院などの検診や治療などで、行われる血液検査ですが、結果については基準値を比較し、基準値内か、高いのかなどは判りますが、基準値外の数値に対して、その原因や項目相互間の関わりなどは、一般の方では推察することはできません。今回は血液と臓器組織の働きなどを含め、解説をさせていただきました。

健康づくり教室の案内

次回の健康づくり教室は、

2月の4日(土) 午前11時から(約60分間)本店内にて開催いたします。

第37回は『風邪とウィルス』についてです。

どなたでもご参加いただけます。お気軽にご来店ください。

芸大西店の臨時休業の案内

平成29年1月21日(土)・28日(土)はお休みさせていただきます。

なお、本店は通常通り営業しております。

第36回「食品添加物」

スーパーに行ったら、商品の裏を見てみてください。意外と、沢山の添加物が表示してあります。便利な商品が多い中いろいろ、怖い商品もあったりします。あまり気にしすぎるのも何ですが、食品添加物の危険性や、食品の裏側など、少しは知っといて特になりそうなものをまとめてみました。 また、消費期限は「安心して食べられる期限」、賞味期限は「美味しく食べられる期限」の確認をしておきました。さらに、私たちのまわりに氾濫している遺伝子組み換えGM作物(Genetically Modified Organisms=GMO)は通常「除草剤耐性」で大量の除草剤を使用し栽培されていることをあらためてお話しました。日本で認証され、流通しているGM作物は以下の8品目ダイズ・トウモロコシ・ナタネ・ジャガイモ・綿実・てん菜・アルファルファ・パパイヤです。これらのうち主に流通しているのはとうもろこし・大豆・菜種・綿実の4種類です。 この4品目と、これらの作物を主な原材料とする32種の加工食品(豆腐・納豆・みそ・きな粉・コーンスナック菓子・ポップコーンなど)に遺伝子組み換え表示義務があるなどもお話させていただきました。今回は大雪の日となったにも関わらず参加していていただき、本当に健康づくり20170114ありがとうございました。

第30回「熱中症」

今回はタイムリーに最近多くなってきました「熱中症」についてお話いたしました。

熱中症とは高温・多湿下で発生する病気の総称で、熱失神、熱疲労、熱射病、熱痙攣に分けられます。軽症のものから意識障害を伴う熱射病等の重症のものまで含まれ重症では死亡することもありますので油断できません。特に対応力の弱い「高齢者」や「乳幼児」は注意が必要です。又、戸外だけでなく、台所など高温多湿の蒸し暑い室内でも起きるため、注意が必要です。気温30度以上、湿度70-80%、風の弱い時等は、特に熱中症が起こりやすい条件といわれ、特に注意が必要とされています。さらに、気温が35度を超えると一層起こりやすくなります。蒸し暑いところで気分が悪くなったら、熱中症を疑い、

①涼しいところに行く、②水分・塩分を補う等の応急処置を直ちにおこなうこと

が命を守るための必須条件です。環境や社会の変化にともない、熱中症は近年のニュースなどでよく見聞きするようになりました。熱中症の症状が深刻なときは命に関わることもありますが、正しい知識があれば予防することができます。身体が暑さに慣れない7月の梅雨明けの時期にも起こります。熱中症を知り、自分でできる熱中症対策を心がけましょう。

第29回 「糖尿病」

今回も投稿が遅くなりました。6月は糖尿病についてお話いたしました。

糖尿病は、血液の中のブドウ糖(グルコース)の濃度(血糖値)が高い状態(高血糖状態)が続く病気です。放っておくと、さまざまな臓器に合併症が起こる危険性が高くなります。その名前から糖尿病とは、「尿に糖が出る病気」と思われていることがありますが、尿に糖が出ることは血糖値が高いことのひとつの現れであって、本当に問題なのは血糖値が高いことです。尿に糖が出て、体内の糖が失われてしまうのではなく、血糖値が高すぎて尿にまで糖がたくさん出てしまうことが問題です。私たちは、毎日の食事で、さまざまな栄養素を体の中にとり入れています。このうち、米やパンなどに多く含まれる糖質(炭水化物)は、小腸でブドウ糖に分解されて、血液の中に吸収されます。また、タンパク質や脂肪などの栄養分も分解されて、血液中のブドウ糖の濃度(血糖値)を高めます。この血糖値は、体の中の「インスリン」というホルモンの作用で、ほぼ一定の値に保たれています)。この血糖を調節する仕組みがうまく働かなくなり、血糖値が高い状態(高血糖状態)が続くようになってしまうのが糖尿病です。血糖値が高くても、最初のうちは、ほとんど症状を感じることはありません。しかし、血糖の高い状態が続くと、のどの渇き、疲労感、多尿・頻尿などの症状が現れるようになり、次第に全身の血管や神経が傷ついて、全身に様々な臓器に影響が起こってきます。逆に、糖尿病になっても、食事療法や運動療法、薬によって血糖をきちんとコントロールできれば、症状を消失させ、合併症を予防することができます。糖尿病患者さんの88%が食事療法で治るといわれています。病院の薬に頼った治療ではなく、何をどれだけ食べるかが糖尿病の治療を握っているといっても過言ではありません。

 

 

第28回 「眼の病気」

投稿がたいへん遅くなりました。5月は眼の病気についてお話いたしました。

目の健康を維持するために、目の構造やはたらきを紹介しました。①涙腺(るいせん)⇒上まぶた外上方の位置にあって、一定量の涙液を常に分泌しています。実際には涙腺の中に腺房細胞と呼ばれる細胞がたくさん詰まっていて涙液を産生しているのです。②虹彩(こうさい)⇒瞳孔散大筋と瞳孔括約筋があり、自律神経の支配を受け、明暗によって自動的に目に入る光の量を調整します。カメラの絞りに相当します。③角膜(かくまく)⇒眼球外膜の1/6を形成する透明な膜で光線の入り口です。④水晶体(すいしょうたい)⇒カメラのレンズに相当し、毛様体と連動して調節作用を行います。⑤睫毛(まつげ)(しょうもう)⇒眼瞼(がんけん)の上下縁にあり、刺激に敏感で、異物が触れると眼瞼を閉じて目に入るのを防ぎます。⑥眼瞼(がんけん)⇒いわゆる瞼(まぶた)のことで、カメラのシャッターに相当し、眼球を保護すると共に類液膜を作り、涙液を涙のうに送り込みます。⑦結膜(けつまく)⇒眼球の露出部を保護し、眼球運動を容易にします。⑧毛様体(もうようたい)⇒毛様体筋の緊張、弛緩によって水晶体の厚さを変え、網膜に実像を結ぶように遠近の調整をします。⑨網膜(もうまく)⇒カメラのフイルムに相当し、2つの視細胞(錐体・杆体)で光(モノの形・  色等)を感じ、電気信号に変換して脳に送ります。⑩脈絡膜(みゃくらくまく)⇒毛様血管と色素に富み、網膜などへの栄養補給とカメラの暗箱の役割をしています。⑪強膜(きょうまく)⇒角膜と共に眼球を形成する外膜で、カメラのボディに相当します。⑫中心窩(ちゅうしんか)⇒眼底網膜の中で最も明視(はっきり見える)できる部分です。

そして、ものもらい、アレルギー性結膜炎、白内障、ドライアイ、緑内障、飛蚊症、加齢黄斑変性、網膜剥離、糖尿病性網膜症、乱視などの眼病についてお話しました。

 

 

第27回健康づくり教室 開催 「病院の薬・血圧編」

現在、日本では主に6種類の血圧を下げる薬(降圧剤)が汎用されており、様々な病院で処方されています。この6種類の降圧剤の特徴と厚生労働省に報告されている副作用について、先ずは、カルシウム拮抗薬からお話をさせていただきました。

おそらく最も多くの高血圧の人に処方されている降圧剤は「カルシウム拮抗薬」です。多い理由は、製薬会社にとって最も製造しやすい単純構造の成分で、副作用リスクが少ないからです。それに製造コストも比較的安価で薬価が高い上、薬価差益という利幅が獲得できるため病院や医師が採用しやすいとされています。カルシウム拮抗薬の成分特徴は血管の中に存在する「血管平滑筋」という筋肉にカルシウムイオンが入ってくると、この筋肉が収縮し血圧上昇を引き起こすので、この薬でカルシウムイオンを入ってくるのをブロックさせることにより「血管平滑筋」の収縮を抑え、血圧上昇を抑えるものとなります。一般的な副作用としては動悸、頭痛、ほてり感、浮腫み、歯肉増生、便秘などがあります。グレープフルーツとの食べ合わせは注意が必要なことで有名です。グレープフルーツはカルシウム拮抗薬の分解を遅くするため、薬が効きすぎて血圧が異常に下がってしまう危険性があるのです。カルシウム拮抗薬を飲む前後4時間はグレープフルーツを食べると非常に危険とされています。DSC_0751

〈カルシウム拮抗薬とカルシウム剤〉

カルシウム拮抗薬は血液中のカルシウムに作用するのではなく、細胞中のカルシウムを少なくするように働きます。名前から想像するようなカルシウムと競合する作用やカルシウムの吸収を阻害する作用はありません。従って、医学的にも薬学的にもカルシウム拮抗薬の血圧を下げる効果がカルシウム剤によって影響を受けることはないとされています。

第26回 花粉症とアレルギー

今回は最もタイムリーに花粉症とアレルギーについて取り上げてみました。

意外と知らない花粉症の知識! 花粉症の症状には主にくしゃみ・鼻みず・鼻づまりがあります。その中でも見逃されがちなのが鼻づまりです。花粉症患者さんの約9割の方に鼻づまりの症状があるといわれています。花粉症は、スギなどの花粉(抗原)が原因となって起こるアレルギー疾患の一つです。特にスギ花粉症は冬の終わりから春にかけて、毎年、くしゃみ・鼻みず・鼻づまりなどの症状で多くの人を悩ませています。日本では、スギのほかにもヒノキ、イネ、ブタクサ、ヨモギなど約50種類の植物が原因で花粉症を引き起こすとされています。花粉症の症状は大きく分けて3つのタイプがあります。花粉症は症状の特徴によって、くしゃみ・鼻みずだけがある「くしゃみ・鼻漏型」、鼻づまりがある「鼻閉型」、全ての症状が同じくらいある「充全型」に分けられます。ご自身の症状タイプを確認し、症状にあった治療を早めに医師または薬剤師に相談しましょう。花粉症はアレルギー疾患に含まれますが、本来アレルギーとは、あるものに対して過敏に反応する状態で、白血球の免疫反応が関係することをいいます。免疫とは、体を守るための防御システムで、体内に入ってきた異物(細菌やウイルス)に対して抗体を作って対抗しようとします。アレルギーは、食物やダニ、花粉など、本来は病原性のないものに対して白血球のリンパ球が特別な抗体(武器)IgEをつくって、過剰な反応を起こしてしまう現象です。アレルギーの原因になる物質をアレルゲンといい、それに対してできた抗体をIgE(免疫グロブリンE)といいます。このIgEを作りやすい体質がアレルギー体質で、遺伝的に決まっています。………DSC_0742

第25回 免疫と白血球

今回は報告が大分遅くなりました。2月17日(水)に開催されました内容です。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA免疫ということばは聞き慣れていますが、日頃の生活で疲労が回復することや病気や傷などが治癒していくのは免疫が働くためです。ストレスに強い体をつくるのも免疫力で、肩こりや腰痛などの体の不調の予防や改善も、実は免疫力の働きなのです。老化や病気の予防も免疫の働きです。免疫力で新陳代謝を活発にします。機能の低下や細胞組織の老化による病気の予防にも免疫力が働きます。免疫力には、がん細胞、ウイルス、病原菌など、本来の自分の細胞と違うものを区別する働きがあります。花粉を食物と判断すべきなのに異物と誤認するのが花粉症です。その認識をする担当は「白血球」なのです。インフルエンザなどのウイルスや病原菌からの感染を防ぐのは「免疫細胞」といわれる白血球です。B細胞の白血球はウイルスに対抗できる武器に相当する「抗体」をつくります。幼少時代のはしかやおたふくかぜに再びかからないのは、白血球のB細胞(Bリンパ球)が一度侵入した外敵(ウイルス)を記憶していて、必ず勝てる武器の「抗体」がつくられるからです。これを「免疫記憶システム」といいます。………